診療案内

Medical information

アレルギー外来

アレルギーは、お子様から大人まで、多くの方にとって身近な悩みです。症状は人それぞれで、付き合い方も一つではありません。だからこそ、当院は画一的な治療では

なく、お一人おひとりの生活背景や想いに寄り添ったアレルギー診療を大切にしています。

最新の知見もふまえつつ豊富な臨床経験を活かながら、適格な診断と丁寧な説明で、皆様の不安を「安心」に変えるお手伝いをします。

当院のアレルギー診療

アレルギー疾患は、気管支喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、食物アレルギーなど、様々な症状として現れます。これらの疾患は互いに関連しあっていることも少なくありません。当院では、お一人おひとりの状態を総合的に判断し、皮膚・鼻・気管支の症状から、原因となる食物への対応まで、トータルでサポートいたします。

以下に、当院で対応している主なアレルギー疾患についてご紹介します。

食物アレルギー

当院での治療の特徴

食物アレルギーの診療は、この10年で大きく変化しました。「原因となる食物を、ただ除去し続ける」のではなく、「必要最小限の除去で、安全に食べられる範囲を少しずつ広げていく」ことが新たな標準的な考え方です。

しかし一方で厳格な管理が必要になる場合も存在し、その見極めが非常に重要になってきます。

診断根拠の一番確かなものは、“食べてみて症状が出るのかどうか”です。ただ食べる事自体がハイリスクだと予想される場合、血液検査を参考にして、食べる事自体を見直す事があります。

当院では指先からのわずかな血液で主要なアレルギー41項目を測定することができる機器「ドロップスクリーン」を導入しています。また、静脈血採血が必要ですが、任意の項目を選んで検査する方法も行っています。

(ご注意:症状がない方がアレルギー血液検査を行う場合、自費診療となり、ご負担金額が発生します。)

また、比較的リスクの低いケースに対して、当院で「食物負荷試験」を行っております。より専門的な対応が必要な場合は、適切に専門機関へご紹介させていただいております。

そして、アナフィラキシーのリスクがある方へは、自己注射薬である「エピペン」の処方と、いざという時のための詳しい使い方指導も行っています。

もちろん、学校などに提出が必要な「学校生活管理指導表」の作成も行い、集団生活における不安を軽減します。

なお、クリーンタイムでの「ご相談外来」でのご相談も承っております(対面・オンラインどちらも可能で、土曜・日曜も行っております)。少し時間を取ってお話しをうかがう事がしやすい時間帯ですので、是非ご利用いただければと思います。

アトピー性皮膚炎

当院での治療の特徴

アトピー性皮膚炎の治療のゴールは、単に今の炎症を抑えることだけではありません。「症状のない、もしくは症状の軽い状態を長く維持し、毎日を快適に過ごせること」を目指します。

そのためには、炎症を抑えるための「お薬(ステロイド外用薬など)による治療」と、皮膚のバリア機能を保つための「保湿剤によるスキンケア」の両方が不可欠です。またステロイドの後に安全性の高い「免疫抑制剤の軟膏」を一定期間使用することで、表面上きれいになった皮膚の下のまだくすぶっている炎症まで抑え、再燃のリスクを下げることができます。

ところで皮膚も身体の1臓器であるため、皮膚の状態は身体の状態とも密接に関係します。食物アレルギーの症状がアトピー性皮膚炎の悪化として出たり、風邪を繰り返すことで皮膚のコントロールも難しくなったりします。それらを含めて原因検索や治療方針などを複合的に組み立てられることが、小児科/内科と皮膚科を同時に診る強みでもあると考えています。

当院では、それらをふまえつつ、お薬の塗り方や、日々のスキンケアの方法まで、実践を交えながら具体的で分かりやすい指導を心がけています。重症のアトピー性皮膚炎に対しては、注射薬である生物学的製剤の使用も検討し、専門医師と連携して治療にあたります。

気管支喘息(ぜんそく)

当院での治療の特徴

「夜中に咳き込んで眠れない」「運動するとすぐにゼーゼーしてしまう」といった症状は、気管支喘息のサインかもしれません。喘息は“発作を起こさせないこと”が一番の目標です。

喘息発作は“可逆的”な症状という点が特徴で、発作は非常に苦しいものですが、治ってしまえばけろっと元の状態にもどります。そのため夜に発作があっても朝元気なら別にいいじゃん、と思われるかも知れません。しかしそれを繰り返していると、肺は徐々に硬くなり、過敏性は増加し、年月が経つとますます発作が起こりやすくなります。なので、発作を起こさせない「予防的な治療」が一番大切なのです。

当院では、お子様から大人まで、それぞれの年齢やライフスタイルに合わせた治療計画を立てます。吸入薬が処方された際には、正しく使えているか(吸入指導)を定期的に確認し、発作を予防することで、学業や仕事、運動などを諦めることのない生活をサポートします。

花粉症・アレルギー性鼻炎/結膜炎

当院での治療の特徴

今や国民病ともいわれる花粉症。くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなど、毎年のつらい症状に悩まされている方は少なくありません。

当院では、抗ヒスタミン薬などの内服薬や、点鼻薬・点眼薬を組み合わせた、症状を和らげる治療を行います。

また、アレルギー症状を出にくくする「舌下免疫療法(スギ花粉・ダニ)」も導入から維持管理まで行っておりますので、お気軽にご相談下さい。

さらに通年性の方や、特定の原因が気になる方は、微量採血による41項目のアレルギー検査「ドロップスクリーン」もしくは静脈血採血による任意項目のアレルギー検査を行い、生活管理にお役立ていただけます。

(ご注意:症状がない方がアレルギー血液検査を行う場合、自費診療となり、ご負担金額が発生します。)

お子様の鼻炎症状はもちろん、ご家族皆様でご相談ください。

その他の皮膚にあらわれるアレルギー

蕁麻疹(じんましん)・薬疹(やくしん)など

突然あらわれる皮膚の赤みや盛り上がり(蕁麻疹)や、お薬が原因となって生じる発疹(薬疹)など、原因がはっきりしない皮膚症状についてもご相談ください。

蕁麻疹は管理が重要です。検査で原因物質が分かるのは半分弱で、実はそれ以上に原因が特定出来ないケースが多いと言われています。しかし状況証拠からある程度原因は絞れるのと、蕁麻疹が出やすくなる条件と言うものがいくつか存在します。たとえば、体調が悪かったり、皮膚の表面が暖められていたり、汗やホコリ、表面の擦過によって蕁麻疹が出やくなることもあります。また小児では多くはありませんが、大人ではしばしば慢性化することがあり、その意味でも押さえ込むことは大切です。

また、薬疹とは薬物によって生じる皮膚の発疹のことを指しますが、これも意外と診断に至らないケースは多いです。採血を行って、疑われる薬品と一緒に検査会社に送り、調べてもらうのですが、できるだけ症状が出てから早く採血した方が、結果が出やすいと言われていますので、症状が出てからお早めの受診をお願いいたします。

アレルギーとの付き合いは、時に長く、根気のいるものになることもあります。だからこそ、一人で悩まず、専門家と一緒に解決策を見つけていくことが大切です。当院は、お子様から大人まで、ご家族皆様の「かかりつけ医」として、その道のりを力強くサポートします。どんな些細なことでも構いませんので、まずはお気軽にご相談ください。

対面診療の優先順位について     

当院は原則「時間予約制」を採用しておりますが、今まさにアレルギーでお困りの症状があれば(いま喘息発作で苦しそう、とか、いま離乳食たべたら蕁麻疹が出た、など)、優先的に診察させていただきます。

こちらからもお伺いするように努めておりますが、患者様や保護者様からもお伝え頂けると大変助かります。

オンライン診療について     

アレルギー疾患については、今まさにお困りの症状でなければ「ご相談外来」の(オンライン診療)もご利用いただけます。

今まさにお困りの症状ならば、オンラインでは不十分な評価と治療しかできない可能性がありますので、必ずご受診頂き対面で診察させて頂きますよう、お願い申し上げます。